スーパーの青果で働いてるんだけど、売上ってどうやってとればいいの?
スーパーの青果部で働きはじめて、チーフになったものの全然売上が取れない。
予算も達成できてないから全然楽しくないし、上司の目も気になる。
こんな疑問をもった同志のために、青果部10年目でエリアマネージャーの私が売上を高めるための方法を記事にしました。
スーパーの青果部で売上をあげるための公式
売上=売れ数×平均単価
または、
売上=客数×客単価(一人当たりが買った金額)
つまり、売上を上げるためには以下3点を意識すればOK。
- 客数を増やす施策をする
- 売れ数を高める施策をする
- 高単価商品を売るための施策をする
この公式を踏まえて下の解説を読んでいってください。
スーパーの青果部で売上をとる基本3選
- 定番商品の欠品をなくせ
- 鮮度にこだわれ
- 適正な売価をつけろ
定番商品の欠品をなくせ
欠品を起こすと売れ数が減る=青果部の売上が落ちる。
青果部に関わらずスーパーは売上の8〜9割は定番商品で構成されています。
つまり欠品なく定番売場だけしっかり作り込んでいれば、売上の8割はとれるんですよね。
売上が下がってるときは、欠品が増えてないか、立上げが遅れて朝欠品や品薄が起きてないか確認してみましょう。
欠品をなくすためには、下記のデータを確認し適切な発注をする必要があります。
- 曜日別売れ数
- 納品日の天気
- 納品日の気温
- ポイントデーなどイベント
発注は売上もですが、利益にも直結する重要な業務。時間がないからと、適当にならないようにしましょう。
鮮度にこだわれ
鮮度が悪いと売れ数と客数が減る=青果部とお店の売上落ちる。
スーパーの青果部で売上をとるなら、他部門以上に鮮度にこだわる必要があります。
顧客は大きく2つのグループに分けることができます。
- 多少高くても鮮度がいいスーパーを選ぶ人
- 安ければ多少鮮度が悪くても気にしない人
鮮度が悪くなると値段に関わらず前者は違うスーパーに流れてしまいます。
さらに値段も高いと後者も‥。
青果部の鮮度はお店の客数を左右する超重要な指標になります。
なので、私はパートさんと協力して最低でも1日2回全商品の鮮度チェックをします。
計画より売れず、在庫がたまるときは思い切り値段を下げて売り切りを行うことも鮮度を高める秘訣です。
適正な売価をつけろ
安すぎる売価は平均単価が下がる=青果部の売上が落ちる。
高すぎる売価は売れ数が減る=青果部の売上が落ちる。
定番コーナーはバイヤーが設定した指示売価を守りましょう。
バイヤーは商品の原価をみて最も利益がとれて、売上が上がる売価設定をしています。
しかし、指示売価を踏まえた上で、競合店に合わせた売価をつけるのはチーフの仕事。
例えば、競合店のキャベツが常に98円で、自店が常に198円だと、それに気づいたお客さんが安い方に流れてしまう可能性があります。
自社の方針次第ですが、低価格を打ち出す企業なら最低でも週1で競合店にいき、上位品目の売価はミートさせる必要があります。
上にも書きましたが在庫がたまるときは、設定売価にこだわらず売り切れる売価でぶっ飛ばしましょう。
売り切ることで鮮度が高まり、売上があがります。
スーパーの青果部で売上をとる方法8選
- 死筋商品は売るな
- 上位品目を攻めろ
- 使い切り野菜を売り込め
- 関連商品を売り込め
- 季節イベントに参加せよ
- 徳用パックや大袋商品を売り込め
- よりどりセールを定期的に開催
- 果物は値頃なら思いきり攻めろ
死筋商品は売るな
スーパーの青果部で売上をとるなら死筋商品はカットしましょう。
- 死筋商品ってなに?
-
例えば1週間で5個も売れてないような、置いていても売上に貢献せず、スペースだけとってしまっている商品のこと。
スーパーにはスペース売上といって、その場所でいくら売上がとれているか?という考え方があります。
売上=スペース売上高(1坪あたり)×売場の広さ
死筋商品が多ければ多いほど、スペース売上高が下がり青果部門の売上が下がってしまいます。
定期的にデータを拾って、必要であればバイヤーに連絡をとりながら商品の改廃を行いましょう。
品揃えをやめる商品があった場所は、新規商品を置くもよし、売れている商品を広げるもよしですが検証が必要です。
スーパーの青果部で売上を上げたいなら、スペース売上をあげるという考え方を持っておきましょう。
上位品目を攻めろ
スーパーの青果部門で売上げをあげるなら、徹底的に上位品目を攻めましょう。
食品小売業には8:2の法則という言葉があります。
これは、売上上位20%の商品の売上が全体の8割を占めていることを指します。
ただし、上位品目は季節ごとに変わります。
例えば、夏の上位品目はきゅうりなどのサラダ材料が中心になるが、冬の上位品目は白菜などの鍋材料に変わります。
つまり、夏にきのこばかり売り込んでいては売上が取れないということ。
私についた部下には1月〜12月の月ごとの上位10品目をメモしておくように必ず言ってます。
使い切れる野菜を売り込め
計画的に安く売り込む商品は消費速度の早い商品を選定しましょう。
具体的には、きゅうりやキノコなど消費スピードの早い商品を中心に売り込むことで毎回購入してもらうことを狙います。
逆に2日置きにキャベツや大根などの大型野菜を売り込んでもお客さんは消費できず冷蔵庫にある状態で買い物にくるので毎回は買ってくれません。
同じ98円で販売するなら、消費スピードの早い商品を定期的に売って、たまに大型野菜を売り込む計画を立てると長期的には売上を獲得できますよ。
●消費速度の速い商品一覧●
- きゅうり
- トマト
- にんじん
- れんこん
- 玉ねぎ
- じゃがいも
- きのこ各種
- 葉物野菜各種
- 大葉
- ブロッコリー
- ニラ
- もやし
- ピーマン
- なす
- 豆類各種
- カット野菜
大型野菜以外は大体当てはまりますね。
ついついキャベツ・レタス・大根・白菜を高頻度で売り込んでしまう方は意識してみてください。
関連商品を売り込め
生野菜だけでは限界が来る。より売上獲得を極めるならタレを売りこめ。
例えば、きゅうりの近くに「たたききゅうりのタレ」を置けばお客さんにとって献立のイメージがしやすく素材とタレ両方売れやすくなります。
関連商品の置き方も普通に置いていても爆発的には売れないので工夫が必要です。
- 大量に置いてみる
- 試食販売をしてみる
- レシピ提案をしてみる
- 売り込みPOPを置いてみる
関連商品は普段売り込まない人が多いので、上記のような売り方に変えるだけでこれまでの10倍、20倍売れるような商品に成長します。
さらに売り方を通常に戻したとしても、
この間買ったあのタレおいしかったな〜また買ってみようかな。
というリピーターにつながる可能性が高く、自店にしか置いてないタレなら差別化にも繋がります。
青果部全体の売上が短期で爆発的にあがることはないですが、長期的な戦略で関連商品を売り込むのはおすすめ。
季節イベントに乗っかろう
ひな祭りなどの季節イベントには必ず乗っかりましょう。
例えば、ひな祭りならチラシ寿司や巻き寿司をする家庭が増えることが予測できます。
その材料を揃えるために買い物にくるお客さんを狙って下記のような商品を売り込みます。
巻き寿司材料
- 大葉
- レタス
- きゅうり
- アボカド
チラシ寿司材料
- 生椎茸
- きゅうり
- れんこん
- キヌサヤ
- にんじん
- たけのこ
- グリンピース
その他にもお吸い物にみつばやデザートに季節の果物のいちごを合わせて売り込みます。
徳用パックや大袋を売り込め
一品単価が高くなる=青果部の売上が上がる。
例えば、1個48円の玉ねぎを1個売るより、10玉398円の玉ねぎ徳用袋を売った方が売上が上がりますよね。
特に相場安のときは有効なので、引き出しに入れておきましょう。
青果部は相場が下がってくると平均単価が下がることで売上がとりずらくなるので、相場安ときの対策方法をいくつ知っていて実践できるかでライバルに差をつけることができますよ。
よりどりセールを定期的に開催
売れ数を爆発的に増やす=売上が大きく増加。
1個98円よりどり6個で500円。対象商品は下記。
- ブロッコリー
- ほうれん草
- 早春キャベツ
- ぶなしめじ
- エリンギ
- まいたけ
- 大根
- レタス
- 玉ねぎ3玉ネット
- じゃがいも500g袋
- にんじん3本袋
- ピーマン
- アボカド
- オレンジ
- グレープフルーツ
- バナナ
売上がとりたくなったら、私はこんな売り方をします。
毎週何曜日開催とか、毎月3のつく日は開催とかにすると客数にも作用するのでおすすめです。
とても強力なイベントなので、売上に困っている人は上に許可がとれたらやってみてください。やるなら強力なネタで最低15品目以上でやりましょう。
果物は値頃なら思いきり攻めろ
果物は売価次第ですが、単品で売上構成比10%以上を稼げる商品があります。
売上をとるためには果物の値頃を覚えることが大切です。
商品 | 値頃(この値段以下) |
---|---|
いちご | 398円 |
スイカ1/6カット | 398円 |
いちじく | 398円 |
ピオーネ | 498円 |
みかんネット | 298円 |
相場とかタイミング、競合店によって多少変わると思いますが、このくらいの値段で販売するときは大量に発注して目立たせて売りましょう。
いちごは青果部の構成比15%を目安で、その他は10%が上限ですかね。
細かい数字はお店によって変わるので、果物は値頃になったら攻めるということを1回やってみてください。
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