関西の中でもとくに鳥取、島根では根強い人気のある二十世紀梨。一部の方の中で「二十世紀梨はまずい」という評判があるんです。
そこで今回は「二十世紀梨がまずいと言われる理由」と「二十世紀梨をおいしく食べる方法」を紹介していきます。
二十世紀梨がまずいと言われる理由1糖度至上主義
二十世紀梨がまずいと言われる理由は果物の糖度至上主義化が原因だと思われます。
糖度至上主義とはどういうことかというと「果物は甘ければおいしい」とか「糖度が高いほどおいしい」という人が増えてきたということです。
二十世紀梨の糖度は11度前後と言われており、梨の中ではお世辞にも糖度が高い品種ではありません。糖度至上主義の方にとって「二十世紀梨は酸っぱくて甘味が薄いからまずい」という評価になってしまっているんです。
私は甘い果物も好きですが、二十世紀梨のような甘味が強くない果物も大好きなので、今の流れだといつか市場から消えてしまわないか心配しています。
二十世紀梨がまずいと言われる理由2優秀な品種の増加
二十世紀梨がまずいとされる原因として、糖度至上主義と合わせて優秀な品種の増加も原因となっています。
和梨は洋梨のように追熟しないのですが、流通の中で傷まないように早採りして市場に流すため、お店で普通に販売されているものは糖度が乗り切っておらず、産地で食べるのと比べると食味は悪くなります。
これまではそれが当たり前でお店で買う和梨はそこそこのものしか当たらなかったのですが、その条件でもおいしく食べられる優秀な品種が増えてきました。
例えば、抜群に甘くて梨の風味も強い「新甘泉」という品種や、柿のような風味で糖度も高い「秋麗梨」、糖度16度前後で日持ちもする「南水梨」など糖度至上主義の現代において、早採りでも糖度が高く個性的で優秀な品種が多く出回っており、二十世紀梨は梨界の隅に追いやられていっているんです。
二十世紀梨の酸味を重要視するなら、酸味が強い豊水梨や新興梨がライバルになりますが、これらも酸味と甘味のバランスがよく優秀な品種といえます。
二十世紀梨をおいしく食べる方法
二十世紀梨をおいしく食べる方法は酸味があり甘味が強くないけどそれでも二十世紀梨が好きという方が良い状態の二十世紀梨を選んで食べるということに尽きるかなと思います。
おいしく食べる方法といっても、砂糖をかけて食べろとは言いません。それではわざわざ二十世紀梨を買う意味がありませんからね。
なので「新鮮でおいしい二十世紀梨」の選び方のポイントを4つ紹介していきます。
- 軸が太い
- 皮にハリがある
- 重量感がある
- 皮の色が黄色い
簡単に説明します。
軸が太い二十世紀梨は木からしっかり養分を受け取っているので、甘味が強く食味が良い傾向があります。鮮度が良いものは皮にハリがあり、重量感があります。梨の重さは果汁の量に比例するので重いものほどジューシーです。
また甘味が強いものが良ければ皮が黄色っぽいものを選びましょう。逆にさっぱりした味わいが好みなら緑色が良いです。黄色いほど熟しているので甘味が強い傾向にあります。
二十世紀梨の中でもまずい個体とおいしい個体があるので、おいしいものを選ぶことで、よりおいしく二十世紀梨を食べることができますよ。
もしくは最高の状態の二十世紀梨を食べるなら、木で完熟まで熟した二十世紀梨を農家から直接取り寄せるという方法もあります。気になる方はそちらもチェックしてみてくださいね。
まずいとされる二十世紀梨が売れる理由
ここまで二十世紀梨がまずいと言われる原因を伝えてきましたが、それでも二十世紀梨は中国地方ではそれなりに売れ続けています。
ただし、購入者の多くは高齢の方です。おいしいから買っているというよりも、毎年二十世紀梨を身内に送っているとか、他の梨はよくわからないから、いつも買っている二十世紀梨を買うというような方が多い印象です。
私としては今後二十世紀梨がどうなっていくのかお店で見守っていこうと思っています。
二十世紀梨はまずい?まとめ
今回は「二十世紀梨がまずいと言われる理由」と「二十世紀梨をおいしく食べる方法」を紹介しました。
二十世紀梨のことを色々書きましたが、一方で二十世紀梨は秋栄梨という優秀な品種の親になっていて、今後二十世紀梨の子供達にも注目していきたいところですね。
他にも「二十世紀梨の特徴」という記事を書いているので、気になる方は読んでみてくださいね。
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