「甘夏」という柑橘を食べたことがありますか?私は八百屋で働いているのですが、お客さんから「甘夏が甘くなかった」と指摘されることがあります。甘夏は甘味もありますが、どちらかというと、爽やかな酸味やあと引く苦さを楽しむ柑橘なんです。
今回はみなさんに「甘夏」のことをもっと知っていただきたく、特徴、取り寄せ方法、選び方、保存方法を紹介します。
甘夏とは


甘夏は夏みかんの枝変わり種として生まれた柑橘です。
もとになる夏みかんよりも「甘味が強い」ことから「甘夏」と名付けられました。
甘夏の特徴


甘夏の果皮は鮮やかなオレンジ色をしており、果肉も果皮に近い色をしています。
重さは300〜400g程度で、柑橘の中では比較的大きい方です。
甘夏の皮は厚めなので、女性やお子様は手でむくのは大変かもしれません。
甘夏は夏みかんよりも酸味が少なく、甘味が強いことが名前の由来となっていますが、近年は甘くて酸味が少ない柑橘が多く、それらと比べると酸味や苦味が強い柑橘といえます。ただ風味や香りはよいので個人的には好きな柑橘の一つに入ります。
甘夏はよく八朔と比較されますが、八朔よりは甘味が強く食べやすいと感じています。
甘すぎる柑橘が苦手な方、爽やかな酸味と苦味を楽しみたい方には甘夏はおすすめの柑橘です。
甘夏の取り寄せ方法


甘夏は、時期になると多くのスーパーで販売していると思いますが、小規模のお店だと品揃えをしていないかもしれません。
ネットだと2〜6月であれ
スーパーだと収穫から数日経過している場合がありますが、農家さんから直接購入する甘夏は鮮度が良くおいしいので、騙されたと思って1度試して頂けると嬉しいです。
また、Amazonでも購入できるので、気になる方は「甘夏の販売ページ
甘夏の食べ方


甘夏はそのまま食べてもおいしいのですが、スムージーやジャムにしても良いですし、ケーキやお菓子のトッピングとも相性が良いです。
甘夏をそのまま食べるときは、以下の方法で行うのがおすすめです。
1.頭とお尻の皮を切り落とす


2.頭側の切り口に十字の切り込みを入れる


3.手で皮をむく


4.1粒ずつに分ける


5.包丁でじょうのうに切り込みを入れて手でむく


6.お皿に盛り付ける


色々試してみましたが、個人的にこの方法が一番楽でした。
買って食べてみたけど、苦味がきつくて食べられないときは、砂糖や練乳をかけたり、バニラアイスにトッピングして食べると食べやすくなりますよ。
甘夏の選び方


甘夏の選び方を紹介します。
- 皮にハリとツヤがある
- 皮の色が濃い
- ヘタが鮮やかな緑色
- ずしっと重量感がある
鮮度の良い甘夏を選ぶときは、最初に「皮の状態」をチェックしましょう。


甘夏の皮は鮮度が落ちてくるとツヤがなくなってくるので、皮にしっかりハリ、ツヤがあるものを選びましょう。
また、農家さんいわく皮の色が濃いものの方が良いそうです。
次に、甘夏の「ヘタの状態」に注目しましょう。


鮮度の良い甘夏のヘタは緑色ですが、収穫から時間が経過すると、枯れて黒ずんだり、茶色くなってきます。そのような甘夏は避けて新鮮な状態のものを買うことをおすすめします。
最後に甘夏を持って「重さ」を確認してください。


どの柑橘にも言えることですが、甘夏は収穫から時間が経つと、水分が抜けて軽くなっていきます。
鮮度の良い甘夏はズッシリと重量感があり、果汁たっぷりでおいしいので、持ち比べてより重みのある甘夏を選ぶようにしましょう。
甘夏の保存方法
甘夏を保存するときは、風通しの良い冷暗所が基本になります。
ただ、少しでも長持ちさせたい場合や、室温が高い場合は、冷蔵庫で保存しましょう。
次に、冷蔵保存の手順を紹介します。
- 新聞紙につつむ
- ポリ袋に入れる
- 冷蔵庫の野菜室に入れる
この方法で冷蔵保存した甘夏の保存期間は約1週間です。
甘夏をたくさん食べて


今回は「甘夏の特徴、取り寄せ方、選び方、保存方法」を紹介しました。
ちなみに、その他私が好きな柑橘は「はまさき」「紅まどんな」「せとか」です。
紅まどんなは冬、その他は春が旬のおいしい柑橘なので、こちらも食べたことのない方はぜひ1度買って試してみてくださいね。
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