【秋栄梨】特徴・選び方・農家直送で取り寄せる方法を八百屋が紹介

「秋栄梨ってどんな梨なんだろう。まずい梨だったら嫌だな。」

今回はこんな心配を解決していきます。

この記事で学べること

秋栄梨とは

秋栄梨とは、赤梨で最も流通量の多い「幸水」と青梨で最も流通量の多い「二十世紀」をかけあわせた品種です。赤梨と青梨を交配して生まれた品種ですが、秋栄梨は赤梨です。

秋栄梨は鳥取県の鳥取大学で生まれ、鳥取県のオリジナル品種なので、鳥取以外の地域では栽培されていません。出回る時期は8月下旬頃9月中旬頃で一般的なスーパーで見かけることはあまりない珍しい品種です。

秋栄梨の特徴

秋栄梨は下のような特徴があります。

ひとつずつ簡単に説明していきます。

秋栄梨の特徴①とにかく濃厚な甘味

秋栄梨はとても甘味の強い赤梨です。

秋栄梨の親は「幸水」と「おさ二十世紀」という品種で、それぞれのいいとこ取りをした優秀な品種なんです。その甘味は幸水由来といわれていて、実際に食べてみてもしっかりとした甘味が感じられます。

梨は11度あれば甘いと言われている中で、秋栄梨の糖度は13〜14度とかなり高く、食べるとその濃厚な甘味の虜になってしまって他の梨が食べられなくなったという方も多くいます。今大人気の新甘泉と同程度の糖度があり、どちらも甲乙つけがたいおいしい品種と言えます。

秋栄梨と新甘泉の両方を食べてみて、新甘泉との違いは酸味だと感じました。新甘泉はほぼ酸味がないので、ダイレクトに甘味が伝わりますが、秋栄梨は酸味もあるので濃厚な梨の味が楽しめます。

同じ赤梨の幸水梨や豊水梨もおいしい個体を選ぶことができれば13度くらいの甘さのものもありますが、秋栄梨はほとんどハズレがなく、今まで食べてきたものは全部甘くておいしかったので、皆さんにも一度試してみて欲しい梨といえます。

秋栄梨の特徴②果汁が多い

秋栄梨は果汁が多いジューシーな品種です。

梨で果汁が少ない品種ってあまりない気がするので、果汁が多いと書くのもナンセンスな気がしますが、秋栄梨も漏れなく果汁が多くジューシーな品種です。一口噛めば濃厚な甘味の果汁が泉のように口いっぱいに広がります。

秋栄梨の特徴③柔らかめの食感

秋栄梨は「しゃりしゃり」とした食感も楽しめる品種です。

上で秋栄梨の親は「幸水」と「おさ二十世紀」と説明しましたが、秋栄梨は青梨のシャリシャリとした食感と赤梨の濃厚な甘さ、両方のいいとこ取りを実現した梨となっています。

ここまで味の良い梨は珍しいので、僕は秋栄梨が入荷したら常連さんに「おいしい梨が入荷したから食べてみてよ」と教えてあげているほど推している梨です。とはいえ滅多に入荷しないんですけどね。

ぜひみなさんも機会があれば秋栄梨を食べてみてくださいね。

秋栄梨を農家直送で取り寄せる方法

鮮度抜群でおいしい秋栄梨を農家から直接取り寄せる方法を紹介します。

秋栄梨はとても希少な品種なので、品揃えをしていないお店が多くあります。また、農家さんによって、栽培方法が違っていたりして、糖度の乗りが違います。

その点、農家直送で購入する場合は、直送なので鮮度はほぼ間違いないですし、私の経験上味も良いものばかりです。

気になる方は産地直送の秋栄梨をチェックしてみてくださいね。

※とても希少な品種なので、タイミングによっては取り扱いがない場合があります。

秋栄梨の選び方

秋栄梨の選び方を紹介します。他の赤梨にも共通することなので、この選び方を知っていれば赤梨を購入するとき失敗しなくなりますよ。

それぞれ簡単に説明していきますね。

秋栄梨の選び方①皮にハリとツヤがある

鮮度がよくおいしい秋栄梨を選ぶときは、最初に皮の状態に注目しましょう。

梨は約88%が水分で構成されています。そのため鮮度が落ちてくると水分が蒸発し、皮にしわがでてきてしまいます。

持った時にハリがある秋栄梨は鮮度が良いので、そういった個体を選ぶと良いです。

また秋栄梨のような赤梨の場合、皮がスベスベとしているものの方が熟度が進み甘くなっている可能性が高いんです。

秋栄梨の選び方②重量感がある

次に、秋栄梨の重さをチェックしましょう。

これは皮にシワができていないかチェックするのと同じで、秋栄梨の水分が抜けて軽くなっていないか確認するためです。

ずっしりと重量感のある秋栄梨は果汁がたっぷりでおいしいですよ。

秋栄梨の選び方③お尻がふっくらしている

最後に秋栄梨のお尻の形に注目しましょう。

お尻というのはヘタの反対側の方のことを指します。梨はお尻がふっくらしている方が味が良いと言われています。

秋栄梨を選ぶときは、形もしっかりチェックして購入すると良いですよ。

秋栄梨の特徴・選び方・農家直送で取り寄せる方法まとめ

今回は秋栄梨の「特徴」「おいしいものの取り寄せ方」「選び方」を紹介しました。

秋栄梨はとてもおいしい品種なのですが、非常に希少な品種でなかなか手に入れるのが困難な梨なので、どうしても手に入らないという方は新甘泉という品種がおすすめです。